博多焼酎学大全
粕取焼酎って江戸時代の農業リサイクルだったんだ。
なぜ、大宰府天満宮神領田を中心に粕取焼酎が広がっていったのか。
理由は、粕取焼酎づくりが江戸時代の農業リサイクルとしては絶大な効果を発揮したから。
1969年に「農業全書」をまとめた農学者宮崎安貞が広めたといわれるその製法は、打ち水をして数ヶ月熟成させた酒粕に籾殻を混ぜ、積み重ねたセイロで蒸してアルコール分を抽出するというもの。
酒成分が抜けた後の「下粕」は最上の肥料となり、農業増産に貢献しました。
米が原料の清酒粕からさらに粕取焼酎を採ってまた大地へと還元する、それはいまで言うリサイクルの原点だったのです。