博多焼酎学大全
福岡の酒の人気に火をつけたのは西郷隆盛だった?
時は明治。ようやく幕末の動乱も落ち着きをみせ、にわかに福岡の蔵元も活気を見せ始めます。その勢いをさらに加速させたのが、明治一〇年に起った、あの西南戦争。西郷隆盛を擁する薩摩軍と官軍との熊本城や田原坂での激闘の際に、官軍の前線で士気高揚に用いられたのが福岡、特に筑後地方の酒だったとか。その後の日清・日露戦争などの好景気もあり、酒造会社は銀行や鉄道、酒づくりの水を引くための水道会社までも設立。つくっても、つくっても足りない...そんな戦争景気に沸いたといいます。